MRさんへ大家業で出ていくお金について分かりやすく解説

元MR大家のふ~てんです。

今回はタイトルの通り

大家業で出ていくお金について

これからMR大家さんになろうとしてるひよこさん達向けに書いてみます。

 

そもそものきっかけは「黒字倒産」というものについて考えた事でした。

私が尊敬してるある先生は「大家業に黒字倒産なんてない!」と仰ってます。

別のある先生は「大家業では黒字倒産に備えることが大事」と書籍に書いてます。

ワタクシは黒字倒産は過剰に恐れる必要ない派なんですが

考え始めると結構奥が深いし混乱してくるのが黒字倒産でして

改めて基本のキから大家業のお金の流れについてまとめてみました。

【物件価格・利回り・金利・返済を考える】

物件を買うのにこの辺のことは誰でも思い浮かべると思います。

でも基本のキですのでちょっとシミュレーションしてみます。

 

月50万円お家賃がいただけるアパート

利回り10%だと6000万円のお値段

銀行さんから融資を引くのに金利が2%(30年)だったとします。

ローンの月々支払いは221,771円となります。

 

月50万家賃がもらえて、支払いが22万ちょいだね!

ってのはすぐご理解いただけるかと思います。

家賃に対するローン支払い比率はどの程度におさえるべきか?

については色々ご意見あるかとおもいますが

ワタクシは50%超えちゃうとヤバい。30%以内に抑えられれば優秀

といったイメージでおります。

今回は44.3%なのでギリギリラインって事になります。

*アパートで30年融資は難しくて

実際はもう少し月々支払い高くなる可能性大きいです。

図でも見てみます。

家賃が年600万いただけてローン返済は266万

差額は334万でございますが

当然コレが自分の懐に入ってくる訳ではございません。

ここから色々と目減りする訳ですが

大家業というビジネスで収入は家賃のみ。

あとのお金は全て出ていくモノ

家賃は買った時がマックスでどんどん減っていくモノ

という点は強く意識しておいた方が良いです。

【出ていくお金を考慮する】

市町村に納める固定資産税

家賃回収や入居者探しを業者にお任せした際の費用

退去時の原状回復費用

日々のメンテナンス費用

などなど大家業をしてると細々したものから大きなモノまで

色々と出費があります。

この経費が利益を減らします。

更に古くなって家賃が減るにつれて経費も増えていく傾向があります。

ザクっとした図なので収入の青線と支出の赤線がクロスしてますが

クロスしたという事は入ったお金より出ていったお金が多いという事ですから

デキる限りクロスしないように心がける必要があります。

【所得税を考慮する】

この辺から少しだけややこしいと感じるかもしれません。

先ほど市町村にお支払いする固定資産税に触れましたが

もっと恐ろしいおクニにお支払いする所得税というモノがございます。

日本という国でビジネスをさせていただくショバ代を払わないといけません。

儲けがでたらその儲けに応じて支払います。

大家業での儲けとは「家賃ー経費」でございます。

留意点としてはローンについては金利は経費ですが

元本は自分の資産を入手する費用なので経費ではない所です。

図で見てみます。

経費が180万だったと仮定した場合

600万家賃を頂いて返済に266万つかっておりますが

所得税計算する際にはあくまでも600万から経費の180万を引いた420万が儲け(所得)

として計算致します。(*上にも書きましたが金利は経費にできる)

お伝えしたいメッセージは

お財布に残っている額以上に所得が発生し結構な所得税になるよ

でございます。

ただここで所得税を少しでも減らそうと考えるのは悪手と思います。

所得税は儲けに対してかかる税金ですので

基本的には沢山儲けてるから税金も多く払う事になってる

と考える事をオススメしたいです。

【減価償却を考慮する】

いよいよ最終ステージでございます。

「入ってくる家賃収入」

「出ていくローン」

「出ていく経費」

「出ていく所得税」

これを理解したらビジネスの本質は理解したと思います。

 

しつこいけど再度復習

「家賃収入」-「経費」=儲け

「儲け」×税率=「固定資産税」

「儲け」から「固定資産税」と「ローン元本」が消えてゆく

これが全てです。

 

じゃあここで出てくる減価償却とは何か?

「ただの経費です」

でも面白い性質があるから「魔法の経費」と呼ぶ人もいます。

図を出しておきます。

土地と建物

土地は不滅で減価しないというコンセプト

建物の方はどんどん古くなって価値が無くなってくので

その価値目減り分を経費計上できます。

6000万で買ったアパートのうち半分3000万が建物代で

20年に分けて減価償却費として計上する場合

1年あたり150万の経費が20年間発生する事になります。

ローン元本がお財布からお金が出ていくにも関わらず経費計上できないのとは逆に

減価償却費はお財布からお金が出ていかないにも関わらず経費計上できます。

上の図に書いてあるように減価償却費を考慮すると

28万想定だった手残りが73万へUpします。

 

ご覧の通り、手残り額がUpするのが減価償却費なのですが

今回のシミュレーションのように

ローン支払いが残っているのに先に減価償却の計上期間が終わってしまう

その後はローン支払いはそのままで「経費だけ突然減る」事になります。

 

そうすると「家賃ー経費(ローン元本は計上できない)」=儲け

が増えて所得税が上昇し

儲けが出てるのにお財布から出ていくお金が増えて手元資金ショート

倒産する場合があります。これが冒頭に出てきた「黒字倒産」です。

 

減価償却が無くなった事を理由にキャッシュフローが悪化して

青矢印と赤矢印がクロスする事をデッドクロスと名付けてビビる人もいらっしゃいます。

でも所得税は「儲け」にかかる税金なんです。

所得税が増えるという事は「儲け」が出ているのです。

「資金繰り」ってのは事業にとって猛烈に大事で

黒字倒産があり得るというのは理解しますが

資産を積み上げていく大家業というビジネスで黒字倒産というのは

相当に特殊でないと発生しないと思っております。

大家業で黒字倒産と言う場合

減価償却云々以前に何かが間違っていた可能性が高いというのが

現時点でのワタクシの考えでございます。

 

まだまだ「ひよこ」ではありますので

今後研究を続けていく中で考えが変わればまた記事を書かせて頂きます。

是非これからも皆様と一緒に大家業を研究していきたいと思っております。

今後とも何卒宜しくお願い申し上げます。